5~6か月児(ごっくん期):離乳食初期 1日1回食

●初めてのことはできなくて当たり前。まずは母乳・ミルク以外の食べ物がスプーンで口に入ることに慣れさせましょう。この頃の栄養源は母乳・ミルクから90%摂れています。あまり赤ちゃんが食べてくれなくても大丈夫です。

●保護者の皆さんからよくある質問に市の管理栄養士がお答えします♪

Q:「初めは何をあげたらいいの?」
A:まずは『おもゆ(10倍粥の上澄み)』から始めましょう。お米のほんのりした甘さととろみが、赤ちゃんにちょうど良いのです。おもゆ→なめらかに裏ごしした10倍粥→すりつぶしたその10倍粥→粒を少しずつ残していって、そのままの10倍粥が食べられるようになるまで徐々に固さをかえていきます。
 1週間くらいして離乳食に慣れてきたら、野菜をやわらかくゆでてなめらかに裏ごししたもの(固さはポタージュスープくらい)をあげてみます。野菜の固さのかえ方もお粥と基本は同じです。

Q:「どのくらいあげたらいいの?」
A:小さじ1杯(5ml)くらいから始めていきます。初めの数日間はどんなに食べても小さじ3杯くらいまでにします。なぜならこの頃の赤ちゃんの胃の大きさは200ml(コップ1杯分)であるため、水気の多い10倍粥を食べ過ぎると、栄養源の母乳やミルクが入らなくなるからです。

Q:「何時頃あげたらいいの?」
A:1日の授乳時間のうちの1回を離乳食タイムにします。ご機嫌の良い10時頃をお勧めしています。ぱっちり目覚めている時だと胃腸への負担も少なく受け入れもいいです。食後は欲しがるだけ母乳・ミルクをあげましょう。

Q:「食べさせる時の姿勢は?」
A:赤ちゃんの身体をしっかり抱き起こし、前からスプーンを持っていき下唇にのせるように運びます。唇を閉じてお口を動かし、飲み込めているか見ていきます。






注意)上唇や歯ぐきにすりつけないように気を付けて!!


この頃の赤ちゃんは口の周りの筋肉も未発達で、舌は前後にしか動かせません。ですから、とろみのついた離乳食をごっくんと飲み込むことはとても難しいことです。スプーンがのせられたとき唇を閉じてごっくんできたらたくさん褒めてあげましょう?

Q:「野菜はどういう風に調理したらいいの?」
A:たっぷりのお湯でゆでましょう。熱いうちに細かい網で裏ごします。初めは繊維が少しでも残るとうまく飲み込めません。水分でさらさらしているもの(トマトや大根など)は水溶き片栗粉を加えてしっかり加熱してポタージュ状にとろみをつけたり、たまにはお粥に混ぜてもいいですね。

Q:「味付けはどうしたらいいの?」
A:10か月頃までは味付けは必要ありません。まずは素材そのものの味を教えましょう。塩分を加えると未発達の腎臓に負担をかけてしまいます。

Q:「フリージングやベビーフードをうまく使っていきたいな」
A:少しの量しか使わない離乳食初期。フリージングはとっても便利です。製氷皿などに固めて、まとめて冷凍保存ができます。ただし1週間~2週間で使い切れる量を作りましょう。そして、使う際は必ず加熱します。1度解凍したものを再び冷凍することはできません。雑菌が繁殖しやすく食中毒をおこすことがあります。

●管理栄養士よりアドバイス
 新しい食品は、アレルギーが出てしまったときに原因となる食品が特定できるように『1日1品1さじ』から試します。カレンダーなどに記入しておくと受診の時にお医者さんに正確に伝えることができて良いですね。

 離乳食を開始して4週目頃から固ゆでたまごの卵黄や豆腐、白身魚などのたんぱく質を試せます。たんぱく質はアレルギーの面から、必ず赤ちゃんの体調が良く、午前中の病院が開いている時間帯に試しましょう。

 離乳食には個人差があり、良く食べる子、食べない子がいます。味や固さの好みもあるため、無理せず我が子のペースで進めましょう。